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山えのき、復活です!

所沢生活村で長年にわたって共同購入していた新潟津南の「山えのき」。
一般的に販売されているのは白いえのきですが、こちらは傘の部分が茶色。ねっとり感が少なめで、シャキッと歯切れがいいのが特徴です。

残念なことに、鹿渡きのこ組合(現 農事組合法人ありくら)さんの施設が2018年6月に火災になり、以後、生産がストップされていました。
そしてとうとう今日、2年余ぶりに復活。心待ちにしていた会員さんたちもさぞや喜ぶことと思います。

生産者さんたちには、ご苦労の多い2年だったことと想像します。
再開を祝い、感謝して味わいます!
 
「ありくら」さんでは、とても丁寧な育て方をしています。
山えのきを育てる培地として使われているのは、地元の杉のおがくずを2年寝かせたもの。トウモロコシの芯を砕いたものを培地として育てられる一般的なえのきとは、栄養も味も異なるのは、そのことからもよく分かります。

新潟県の津南町のあたりの杉は、大雪によるストレスで苦労して育っているため、タンニンが強いのが特徴で、えのきの培地にする前に、たっぷりの湧き水で洗い流しているそうです。2年ものあく抜き期間を経て、ビンに詰めて100度で7時間殺菌後、山えのきの菌を付け、5段階に選別し、発生後2週間で出荷されます。
山えのき自体の成長は2週間程度ですが、その前に培地にかけられる時間がとても長く、手間も半端ないことに驚かされます。格別な味わいがあるのも頷けます。

 

この山えのきは、自然に備わった良い性質の野生きのこを選び出した「野性茸」としての商標登録と、「山えのき」としての商標登録がともに認められています。
専門家の知識と職人の技に支えられた培地から製造方法までの十分な確定と、それによって裏付けられたオリジナリティあっての2つの商標登録です。
コツコツと積み重ねられた努力あっての「有機」のあり方に、頭が下がります。

 

桃源郷のような美しい津南高原から届く「山えのき」。見た目からは想像できないかもしれませんが、ここに至るまでの長く深い物語があるのです。