毎年、11月になると山形県の高畠の秋津さんから届く「もってのほか」。
ほんのり苦みを含んだ香りと、薄紫の色が印象的な食用菊です。
名の由来は、菊(御紋)の花を食べるなど「もってのほか」とも言われますが、「以の外(おもいのほか)」と呼ぶ地域もあり、文字読みで転じたとの説もあるそうです。また、庄内地方の江戸時代の文献にも出てくる「延命楽」が正式名とも言われます。
いずれにしても花を食すのは、なんともいえないワクワク感があるものです。
調理のポイントは、なるべく新鮮なうちに茹でること。ガクから外した花びらを、ちょっと酢を加えたお湯でサッと茹でるのが、きれいな色に仕上げるコツです。
以前、ガクを外さずに丸ごと茹でてみたところ、苦みが強くて色も悪くなってしまい残念なことになりました。片手でガクをつまんで、もう一方の手で花びらを引っ張るだけで容易に取れるので、二度と横着はすまいと胸に刻みました。笑
そのままおひたしやサラダにしてもよし、ほうれん草などの青菜のおひたしに混ぜてもよし。
甘酢に漬けて冷蔵庫に入れておくと保存もでき、さらに鮮やかな濃いピンク色になって食卓に彩りを添えてくれます♪
毎年、届くのは2回。限られているからこそ、ひときわ大切に感じます。