· 

ひがのひがめ2023.4.25.

所沢生活村の代表を務める比嘉は、とっても食いしん坊。安心して食べられる、おいしいものに目がありません。お味噌や梅干しや漬物を作ったり、割れてしまった卵でオムレツを焼いたりしては、「これ、食べてみて」とにっこり笑顔ですすめてくれます。そんな比嘉ですが、いつも社会の在り方について思索し、その思いを毎月の会報に「巻頭言」として綴っています。

毎日のご飯は、政治につながっている。
そのことに気付かせてくれる比嘉の文章を、ブログでもご紹介します。

政府は今月20日、日本学術会議改正法案の提出を見送った。6名の会員が任命されなかった違法性をごまかすためのお粗末なこの改正案ではさすがにご本人たちもダメだと思ったのだろう。戦前の「学術研究会議」が戦争に動員された反省から、学問の自由を新しい日本国憲法の下で体現する組織として日本学術会議は誕生した。その後、思えば1969年の東大安田講堂の学生排除から始まった政府の大学、学問への介入である。この時安田講堂を占拠していた学生たちの主張には、取り入れるべき意見が多数あり、1950年代から明らかになってきた様々な食品公害に対する市民団体の運動へもつながってきた。たまごの会や日本有機農業研究会、そして生活村の前身「牛乳友の会」もこのころ誕生している。それらはたべものをお金儲けや国家戦略として特定の企業や国家の手段とされることを排し、すべての人の生命と心を蝕もうとする社会に抗して、自然を活かし農の営みを取り戻そうとする試みだった。

 

新しい若いブレーンと活動力を得た生活村は今年どこまでやれるだろうか。大事な年になるだろう。どうか、会員の皆様の食卓の変革や調理の仕方からご贈答品の選択まで、暮らし方のすべてから生活村を応援して下さるよう、心からお願い致します。                     (比嘉)