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ひがのひがめ2023.8.29.

所沢生活村の代表を務める比嘉は、とっても食いしん坊。安心して食べられる、おいしいものに目がありません。お味噌や梅干しや漬物を作ったり、割れてしまった卵でオムレツを焼いたりしては、「これ、食べてみて」とにっこり笑顔ですすめてくれます。そんな比嘉ですが、いつも社会の在り方について思索し、その思いを毎月の会報に「巻頭言」として綴っています。

毎日のご飯は、政治につながっている。
そのことに気付かせてくれる比嘉の文章を、ブログでもご紹介します。

汚染水放出がとうとう始まった。IAEAからお墨付きをもらったと、メディアさえ大きく宣伝しているが、IAEAは原子力推進機関で、一応国際放射線防護委員会ICRPの基準には違反していないというだけで、海洋投棄を良しとしているわけでも推奨しているわけでもない。処理方法は日本政府が決めろと言っているだけだ。それを科学的に安全が確かめられたかのように政府もメディアも宣伝している。トリチウムは人間が核実験などを始めてから環境中に増えだしたが、それ以前はほんのわずかだった。だから、ヒトは進化の過程でトリチウムの害を修復する機能など何も獲得していない。トリチウムは体内でタンパク質、糖、脂肪などに結合し有機結合型トリチウムとなり長いものでは15年間も体内にとどまる。その間内部被ばくが起こる。トリチウムが染色体異常を起こすことや、母乳を通じて子供に残留することが動物実験で報告されている。内部被ばくによる身体への影響は米国のマンハッタン計画以来軍事機密として隠蔽されトリチウムが無害の根拠は政治的意図による。ヒトに対する疫学的データが存在しないことを理由に、トリチウムが有害であるエビデンスはないと海洋放出を正当化している。しかし実際トリチウムの人体への影響はこれまでも繰り返し指摘されてきた。英国、ドイツ、カナダまた日本国内でもトリチウム放出量の多い原発周辺で白血病やがんの死亡率が増加し、高いことが報告されている。海洋放出は地球への犯罪行為だ。何とか止めさせる方法はないものか                          (比嘉)