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ひがのひがめ2024.3.26.

所沢生活村の代表を務める比嘉は、とっても食いしん坊。安心して食べられる、おいしいものに目がありません。お味噌や梅干しや漬物を作ったり、割れてしまった卵でオムレツを焼いたりしては、「これ、食べてみて」とにっこり笑顔ですすめてくれます。そんな比嘉ですが、いつも社会の在り方について思索し、その思いを毎月の会報に「巻頭言」として綴っています。

毎日のご飯は、政治につながっている。
そのことに気付かせてくれる比嘉の文章を、ブログでもご紹介します。

 

終わりそうにない2つの戦争による環境への影響についての情報がどこからもなく気になっていたが、ガザでの戦争の最初の2か月で発生した温室効果ガスの排出量は、281,000トン(少なくとも15万トンの石炭の燃焼に相当)と試算され、その99%はイスラエルによる攻撃と地上侵攻によるものだと、イギリスとアメリカの研究者たちによる試算が出てきた(「社会科学調査ネットワーク」で1月9日に発表された研究論文。イギリスのガーディアン誌に掲載。)。雑誌「世界」4月号に紹介されていた。昨年のCOP28では軍隊や軍需産業の説明責任への方向はなく、イスラエル政府もパレスチナ当局もこれまで軍事的排出の数値をUNFCCC(気候変動に関する国連枠組み条約)に報告したことはなく、ガーディアン誌のみが報じたこのデータは、世界で初めての現在のガザでの紛争に関してその炭素コストの試算だそう。この崖っぷちの地球環境危機にあっても、国連の限界が突き付けられ、日本は武器の輸出を堂々とやろうとし、歴史の否定に加担し、その有害性が明らかになる農薬やプラスチック添加剤など有害化学物質の規制を世界に逆行して大幅に緩める。はやくこんな政府はなんとかしたいが、どうなろうと絶望せずに力を合わせてしたたかに大事なものを守れる能力と方策を見出せたらと願う。(比嘉)